マオウについて・その4
マオウの主要な成分であるエフェドリン(ephedrine)は,1887年(明治20)長井博士によって,関連アルカロイドと共に構造が決定された.また,エフェドリンの薬理作用である瞳孔散大,血圧上昇作用なども明らかにされたが,当時明治政府の意向により,漢方医学を捨て,西洋医学を吸収するという世相であったため,全貌解明には至らなかった.1924年,中国の陳博士とSchmidt博士はエフェドリンがアドレナリンと類似した構造をしていることに注目し,エフェドリンが気管支喘息に有効であることを見出し,喘息治療薬として臨床応用されるようになった.
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