細辛について その1
サイシンは漢字で細辛と書き,中国では漢の時代に書かれた最古の本草書『神農本草経』の上品に収載され,「がい逆,頭痛脳動し,百節の拘攣(こうれん),風湿の痺痛,死肌を主る.久しく服すれば,目を明らかにし,九竅を利す」とある.また,『名医別録』には,「中を温め,気を下し,痰を破り,水道を利し,胸中を開き,喉痺,よう鼻,風癇(かん)癲(てん)疾を除き,乳結を下す」とあり,陽気をめぐらし,身体を温め,冷えを除き,発汗を促し,感冒,悪寒,鎮痛,鎮咳,去痰などに使われる薬剤に配合される.漢方では,小青竜湯,清上けん痛湯,当帰四逆散,当帰四逆加呉茱萸,麻黄附子細辛湯,立効散など鎮咳去痰薬や鎮痛薬などとみなされる処方及びその他の処方に配合される生薬である.
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