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ネクタイは体に悪いのか?

暑くなってきました。既に30℃越えの日も出てきておりますが、いかがお過ごしでしょうか。衣替えの季節でもある6月を迎え、皆様の中には既にクールビズに切り替えた方も多いかと思います。クールビズは、地球温暖化に伴う気温の上昇による冷房費を抑えるため、国が2005年頃より、「夏場の軽装による冷房の節約」をキャッチフレーズに進めている国策です。ノーネクタイやポロシャツが「夏の正装」のひとつと認められてから久しいですが、それ以前は夏でも、半袖にネクタイが当たり前でした。今日はネクタイにまつわるお話です。

夏、冬問わず、ビジネスマンにとって必須のネクタイですが、首周りが苦しいと感じたことのある方は多いのではないでしょうか。同様に「もしかして、ネクタイって体に悪いのでは?」と思ったことのある方も多いのではないかと思います。ある研究者が「本当にネクタイは体に悪いのか?」についての論文を発表しておりました。

<論文名(抄):健康な若い男性におけるネクタイと脳血管反応性についての調査>

Rafferty M, et al.

Neckties and cerebrovascular reactivity in young healthy males : a pilot randomised crossover trial. /Stroke Res Treat. 2010; 2011: 692595.

論文の内容を要約してご紹介します。

「首への圧迫については、空気圧で首への圧力を調節できる空気ネクタイを使用しました。評価の指標はBreath Hold Index(BHI)を用いました。これは息止めを我慢できる範囲で行い(30秒)、その際の平均血流速度増加率を息止め時間で割ったものです。値が低いほど、血管反応性が低下していると判断されます。このネクタイを膨らませた状態(きつくネクタイを締めた状態)としぼませた状態(ゆるくネクタイを締めた状態)の2パターンで検証しました。時間はそれぞれ5分間。参加ボランティアは40人、平均年齢31.5歳で、膨らませたネクタイの圧力は63.5 mmHgでした。検証の結果、中大脳動脈の流れは膨らませた群では16.49 cm/秒、しぼませた郡では19.27cm/秒でした。またBHIは、膨らませた群で低かったと報告されました。」

つまり、きつくネクタイを締めることが脳血流にとって不利な状況を作り出していると結論づけられます。しかし、ネクタイをそんなにきつく締める時があるのか?試着があればその段階で防げるのでは?ただ、息を大きく吸い込んだ時、首が締められている感じがする、と言う点には私も同意します。とはいえ、現在では少なくとも夏場はクールビズのお陰で、苦しい思いをしなくてよくなったのではないでしょうか。

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